第224章

大島莉理は話を聞きながら、胸の奥をぎゅうっと乱暴に掴まれたような痛みに襲われた。吐き出した声は、自分でもぞっとするほど冷たい。

「その人、いまどこ?」

「逃げました。近所の人が通報してくれたんですけど、まだ捕まってなくて……」

母が不安げに娘を見つめる。

「莉理、何するつもり? まさか探しに行くんじゃないでしょうね。あなたは女の子なんだから、何かされたらどうするの。警察に任せなさい」

大島莉理は母に目を向けた。

「分かってる。心配しないで」

母の肩を抱き、病室のドアへ視線を滑らせる。

「お父さんのそばには、まだお母さんが必要でしょ。私がヘルパーさん手配するから、あんまり無理し...

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